『隣りの女』に対する文学倫理学的批評 《隔壁女子》的文学伦理学批评文献综述
2020-06-06 11:04:09
1、「向田邦子『隣りの女―現代西鶴物語―』論」(高橋行徳 日本女子大学紀要 第18号:140-168 人間社会学部 2007) 高橋行徳(2007)は主に『隣りの女』のシナリオに対して論述した。
まず、副題「現代西鶴物語」の役目を解釈した。
ひとつは、向田邦子がこのシナリオを井原西鶴の『好色五人女』に触発されて書いたことを示していることである。
もうひとつは、向田が西鶴を隠れ蓑にして、八十年代当時のテレビ界ではタブー視されていた人妻の不倫を大胆に取り上げたと指摘することである。
そして、七つの章に分けてシナリオに対して詳しく分析した。
『二人の女』の一章はシナリオの二人の女性を比較し、主人公はサチ子一人ではなく、サチ子と峰子の二人だと主張した。
『音』、『サチ子の非日常』、『ニューヨーク滞在』、『峰子の復讐』、『時沢家の再生』の章は物語りの発展とともに、分析して総括した。
その中に、特に、第七章の『管理人よねと浩司の役割』に、シナリオのなかに、それほど目立たない管理人は筋の展開と密接に関係することと主題に深く関与することを指摘した。
最後、「向田は家庭の犠牲になった女性だけではなく、家庭で真の幸福をつかむ女性を描くことで、新たな視点による女性の自立を示したのだ」という結論を導いた。
2、「向田邦子の小说『かわうそ』の中の人物像の解読」(牟海晶 芒种 2016) 向田邦子の直木賞を受賞した『かわうそ』は『隣りの女』と同じく普通のサラリーマンの家庭をめぐる話である。
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