１、原田幸明（2012）《都市矿山》 《化学和教育》 60卷11号pp454-459

　原田は『都市鉱山』で、都市鉱山に詳細的な紹介をした。都市鉱山と天然鉱山を比較して、都市鉱山のいろいろなメリットが発見された。その一つは、すでに地球環境圏にある天然鉱山の埋蔵量に対して人間経済圏の蓄積量が量的にも多くなっている金属の種類が増えてきていることがある。さらに重要なことは、天然鉱山が自然の作用で形成されたものであるためい地域的遍在性が強く、しかもそれが消費国と大きく異なっている場合が多いのに対して、都市鉱山は消費国がまさに資源存在地であるという特徴を持っている。

２、吉田文和（2010)《都市矿山的经济学》 Journal of MMIJ Vol.126(2010)No.6 pp166-171

本稿では、近年、都市鉱山として注目される使用済みエレクトロニクス製品やバッテリー製品などからの非鉄金属リサイクル産業を取り上げ、環境および経済的観点から分析し、政策提言に資することを目的としたい。エレクトロニクス製品やバッテリー製品は多種の金属を含有する価値物と有害物との複雑混合物であり、またそれら製品のハイテク化が稀少金属への需要を拡大させてきたエレクトロニクス及びバッテリー製品のリサイクルの潜在的可能性は大きいものの、現実には多くは利用されず廃棄されるか、不適正処理されている。つまり、資源の有効利用と環境負荷低減の両者を達成することが課題となっているのである。また、非鉄金属リサイクル産業は、非鉄金属市場の世界的動向に強く影響を受ける。資源の需要増加傾向のなかで，資源の偏在があり、そこに投機資金が流入して、最近の世界金融経済危機で、価格の乱高下がおき、リサイクル産業に影響を与えた。そこで本稿は、①廃棄物の適正処理（環境負荷低減）、②資源の有効利用（天然資源の消費抑制）、③エネルギーの節約（低炭素社会）という3つの視点から、エレクトロニクス及びバッテリー製品を中心にその回収リサイクル、環境保全の現状と資源価格変動への対応について、日本の神岡鉱業と世界で複雑鉱を処理できるとされる3社（DOWAグループ、Umicore、Xstrata）を取り上げ都市鉱山業としての経済分析を試みたい。

３、原田幸明(2011) 《都是矿石化技术》 废弃物资源循环学会志Vol.22 No.1 pp33-40

都市鉱山の開発は４つの壁がある。１つは分散の壁であり、全体としては大量ではあるが薄く消費者の中に分布し、個個の製品での使用量も少ない。２つ目に廃棄物の壁であり、希少金属が含有されるとはいえ、その量は全体から見ると微量であり、大量でかつハザード管理の必要な物質も含む廃棄物の処理が伴う。３つ目は上記２者も反映したコストの壁である。さらに４つ目として時代の壁がある。現在のリサイクルが２０世紀型リサイクルとも呼ぶもので、加工屑をベースにした品質のよい大量発生屑のリサイクル体系に基づき、そこに使用済みものを易リサイクル設計もなく無理や押し込めようとするもので、そこからくる矛盾のために多くのリサイクルの問題が生じている。本文は、上記の壁を解決するために、具体的な方法を紹介する。

４、原田幸明（2009） 《稀有金属的使用状况和供求预期》 废弃物资源循环学会志 Vol.20 No.2 pp.49-58

レアメタルは産業のビタミンにたとえられる。製品中には極めて少量しか使われなくとも、そのレアメタルが存在しないと多くの製品機能が有効に作動せず、生活や経済に大きく影響を与える。本稿では、レアメタルの現状を概観するとともに、その資源消費の動向、及びリサイクルのポテンシャルに触れるとともに、レアメタル類を考える際に必要な「資源端量」という考え方について紹介する。

５、大森雅史，奥野爱实，片冈咲惠，田中宏和，石垣智基，香村一夫，高田康平，大迫政浩，肴仓宏史（2013）《最终处理埋藏层的金属资源的有效利用探讨》第二十四回废弃物循环学会研究发表会演讲论文集 pp281-282

2000年に施行された、「循環型社会形成推進基本法」によって、排出される廃棄物に対してリサイクルを行う政策がとられるようになった。しかし、それ以前の廃棄物は分別処理が不十分であり、有用な資源が含まれたまま処分場へ埋め立てられていたと考えられる。近年、廃棄された製品の中に存在する有用な資源を鉱山に見立てる「都市鉱山」が注目されているが、それらが埋め立てられていた処分場に着目したとき、これらは「都市鉱山」の場と成りうると思われる。本研究では、最終処分場のボーリングコアを用いて処分場内部の金属濃度を測定し、深度ごとの特徴から金属資源の賦存状況を見ることを解明することを目的とした。研究対象とした処分場内に存在する金属資源の種類と量をICP-AES、ISP-MSを用いて測定し、その資源的価値を評価したいと考えている。