文 献 综 述

遠い昔から、猫は人間と一緒に暮らしている。猫はペットとして、日本人に愛されている。猫はとっくに日本人の家庭の一員として、日本人の生活に重要な影響を与えている。そして、長い間の共同生活経験をもとにして、日本人はかなり豊富多彩な猫文化を作り出した。日本において、猫の像が豊富といえばそういえるが、今までの猫文化と日本人の生活の間の緊密性についての研究は十分ではないと思う。

趙玉柱の『日本の猫文化』は日本の猫に関する言葉をまとめて紹介したものである。日本では、猫に関する言葉の数はかなり多い。それらの猫に関する言葉の特徴は、日本人が猫の外形と習性を利用して、物事を喩えるということである。言語表現においては、猫に関する語彙と、猫に関することわざという二種類がある。猫に関する言葉は当時の日本人の日常生活の状態と精神活動を反映したものである。猫に関することわざというと、日本語の中には、他の民族より、圧倒的に多い。日本人は猫の外見の特徴と性格習性という二つの方面から猫のことわざを作った。この著作に、猫に関する言葉をよく紹介したが、文化にはあまり触れないようである。

また、韓維霞の「日本的招福猫文化」はただ伝統的な招き猫の由来と形を説明して、単に招き猫文化を紹介した。そのほか、李雯の「浅談日本的猫文化史」は日本の猫についてのことわざと古典文学の作品の紹介を通して、猫文化の歴史を研究した。そして、今までの猫に対する研究は、ただ日本の猫文化という現象を表面的に紹介や説明などである。いったい日本人は猫との間に、どんな感情があるであろうか、それはまだ解決されていないようである。

日本民族は猫に対する情熱から、身の回りにいる猫をモデルにして、いろいろな猫の像を作り出した。猫に関する言葉や伝説や小説やアニメなどがかなり多く存在している。そして、近代における日本の「猫」は新たな姿で日常生活に登場した。一番目立っているのは、『我輩は猫である』という小説である。小説の中にある名前もない猫は日本、ひいては全世界でも一番有名な猫になっている。夏目漱石をはじめ、日本の文学界では、猫を登場させた小説を書くブームを巻き起こした。

張秀華の「日本文化中的猫情节及其文化折射」は猫についてのことわざと小説から、日本文化の中の猫たちを独特な視角でとらえ、日本文化の魅力的なものを展示するとともに、日本文化の中の猫たちはかえって言語に影響を与えて、言葉を豊富にさせることを研究した。

王瑜の「探悉日本的猫文化」の中で、日本人は猫が好きの原因として、民族性の面の原因も挙げられた。猫文化は日本民族が猫に対する愛情から生まれたと言うより、むしろ日本民族が物事に対する独特な視覚と感覚を持つことから生じたというほうがいいと思う。つまり、日本民族が特有な観察力と感情があるこそ、日本の猫文化は壮大して、発展してきた。

　以上は読んできた代表的な文献である。多数の研究者の努力のおかげで、近年日本猫文化の影響は徐々に明らかになってきた。しかし、今までの研究にはふれていない問題はまだ多々残っているのを認めざるをえない。本文は以上の状況を把握した上で、先行研究を踏まえながら、日本という国をもっと理解して、日本人の猫に対して感情をもっと理解したい。そして、日本にその猫文化を形成した原因を考察したいと思う。

参考文献：

[1] 王瑜(2007)『日本的猫文化』濱州學院報

[2] 韩维霞(2005)「日本的招福猫文化」中国科技信息出版局

[3] 木村喜久(1986)『ねこ：その歴史、習性、人間との関係』法政大学

[4] 铃木孝夫 （1973）『言葉と文化』[M] 東京：岩波書社

[5] 赵玉柱（1998）「日本的猫文化」 [J] 日语知识

[6] 张秀华（2004）「日本文化中的猫情节及其文化折射」解放军外国语学院院报

[7] 夏目漱石(2009) 于雷[译] 『吾輩は猫である』[M] 吉林大学出版社

[8] 松村紀代子(2000)『言葉と文化』「猫の本棚」

[9] 李雯(2010)『浅談日本的猫文化史』佳木斯教育学院学报

[10] 刘红艳（2013）「论中日文化中对猫的认知异同」「PDF版」淮海工学院学报

[11] 猫カフェでストレス解消

japanese.china.org.cn/jp/txt/2010-05/27/content_20128218.htm

[12] 猫の都市伝説http://www.konekono-heya.com/myth/index.html

[13] ネコ https://ja.wikipedia.org/wiki/ネコ