１　河島伸子（2009）　『コンテンツ産業論 文化創造の経済#12539;法#12539;マネジメント』 　ミネルヴァ書房　 　

河岛（2009）は経済学や法学などの研究成果を踏まえつつ、コンテンツ産業その構造を考察した。以下のようなことが明らかになった。

１．コンテンツ産品は音楽、映像、ゲーム、マンガ、アニメなどいろいろな分類があり、それぞれのコンテンツ産品は自分なりの経営方法がある。

２．コンテンツ産業が注目されている理由は全世界特に先進国側が知識経済を発展したいのである。それに、コンテンツ産業の発展は経営方法に関するだけではなく、産業政策にも大切な関係がある。つまり、文化産業は経済学にも法学にもかかわるものである。

２　金武創＆阪本崇（2005）　『文化経済論』　ミネルヴァ書房

　この本においては、文化的価値や文化資本の概念など、文化経済学のもつ、経済学の他の分野にはない特徴を明らかにしながら、文化の経済的側面にみられる様々な性質を解説する。そして、それらの成果をベースにして、現実世界の多様な文化現象に分析のメスを入れ、文化にかかわる公共政策の必要性を提起するとともに、文化経済学の進むべき道を展望する。

３　日下公人（1978）　『新#183;文化産業論』　東洋経済新報社　

日下（1978）はこの本において、日本が経済大国になったが、国際批判の矢面に立たされ続けるの原因が文化を忘れ、金儲けのみに奔走したということを述べた。それに、文化が高い利益をもたらすことができるので、これからは自国の文化を主張し、経済行為の中に生きる喜びや生きがいの追求という文化的要素をとり入れなければならないと強調し、経済、産業、政策を通して、日本が真の文化立国になるための条件を述べた。

４ 山口広文（2008）　「コンテンツ産業振興の政策動向と課題」　国立国会図書館調査及び立法考査局　

　山口（2008）はこの論文においては、コンテンツ産業の発展が経済意義があり、地域振興にも役に立ち、それに、国際的影響力を高めることもできると述べた。そのゆえに、日本は世界最先端のコンテツ大国の実現を目指すために、コンテンツ促進法を配布し、つまり、コンテンツの創造、保護及び活用の促進についての法律を配布する。それだけでなく、コンテンツの製作にあたっては、幅広く資金調達するための多様な手法の整備が必要とされ、コンテンツ産業に関連する人材の確保及び育成も重要であると語った。日本のコンテンツ産業への政策は中国文化産業の発展にも示唆をもたらすことができよう。

５　「日本文化産業戦略」　アジア#12539;ゲートウェイ戦略会議　2007

　この文章によると、日本文化産業を進める上で、日本人自身が「日本の魅力」を再認識#12539;再評価することが重要で、それに、普遍性を持ちうる自国の価値観を世界に発信すべきであると述べた。そのために、国民が自国の文化魅力を深く理解できる活動や世界へ自国の文化を宣伝できる活動を重視しなければならない。それに、文化産業を発展するために、国際的に通用する専門人材の育成や法制度#12539;契約の改革及び世界をリードするコンテンツ関連技術の開発、普及の推進も必要である。

６　唐向红＆李冰（2012）　「日本文化产业的国际竞争力及其前景」 『现代日本经济』VOL(4)

この文章によると、日本政府は自国の文化産業を発展するために、多くの対策を提出した。まず、文化産品の開発を融資しやすいために、専門機関を成立した。また、文化産業を目指す投資ファンドも成立し、文化産業以外の資金も文化産業に入れるようになった。それだけではなく、政府は民間企業と一緒に文化産品の共同開発も推進していた。それに、文化産品のデリバティブを活かし、デリバティブ市場も重視した。そうして、様々な手段を通じて日本政府が自国文化産業の国際競争力を高めた。中国政府も日本政府の経験を学び、中国文化産業の発展に役立つこともできよう。

7 赵有广（2006)　「我国对外文化贸易逆差及其原因分析」　『国际贸易』VOL(10)

　赵（2006）は中国の文化貿易入超がある主な理由は伝統的な文化を重視不足という点にあると述べた。つまり、文化資源に対する保護が不足であり、完璧な産業チェーンが形成できなくなるので、品質の良い文化産品がなかなか出ていなくなる。それに、中国で文化産品は創造性が高い商品として、価値なりの適当な法律保護が欠けているので、創作或いは生産のリスクが他の商品と比べればかなり高くなる。そのゆえに、創造性が足りなくなった文化産品が多くなった。

参考文献：

日本語文献

[1] 河島伸子（2009）『コンテンツ産業論 文化創造の経済#12539;法#12539;マネジメント』　　ミネルヴァ書房

[2] 金武創＆阪本崇（2005）　『文化経済論』　ミネルヴァ書房

[3] 佐々木晃彦　（2006）『文化産業論』　北樹出版　

[4] 日下公人（1978）『新#183;文化産業論』　東洋経済新報社

[5] 「日本文化産業戦略」　アジア#12539;ゲートウェイ戦略会議　2007

[6] 又川啓子（2004）　「日本のコンテンツ産業の現状」　京都産業大学　No.107

[7] 山口広文（2008）「コンテンツ産業振興の政策動向と課題」 国立国会図書館調査及び立法考査局　

中国語文献

[8] 鲍晓雯（2014）「中国文化产品出口研究」首都经济贸易大学 硕士论文

[9] 国家统计局社会科技和文化产业统计司（2006-2014）『中国社会统计年鉴』中国统计出版社

[10]　唐向红＆李冰（2012）「日本文化产业的国际竞争力及其前景」 『现代日本经济』VOL(4)

[11]　文化部计划财务司（2001-2010）『中国文化文物统计年鉴』 北京国书出版社

[12]　赵有广（2006）「我国对外文化贸易逆差及其原因分析」『国际贸易』VOL(10)

インターネット

[13] 経済産業省　http://www.meti.go.jp/