1、本田由紀と堀田聰子（2006年）『若年無業者の実像』　日本労働研究雑誌 Ⅰ #65378;ニート#65379; への注目と実像の不明確さ 2004年から2005年にかけて、厚生労働省や内閣府と自由民主党などはそれぞれ「ニート」の数を推測する書類を発表した。

当時のニートの数を52万と推定することであるが、85万と推測する人もいる。

具体的な数は不明確であるが、「ニート」の人数は絶対少ないとは言えない。

このように2004 年から 2005 年にかけて#65378;ニート#65379; 問題への関心はにわかに盛り上がりを見せたが、マスコミ等では #65378;ニート#65379;を自信や対人能力を欠いた消極的な存在として定義することが多く、#65378;ニート#65379;は#65378;ひきこもり#65379;的なイメージで語ら れることが多い。

大規模な調査で明確な数字を出した研究はほとんどない。

、あの時発表した「ニート」の数はほとんど推測されたものである。

「ニート」の定義や生活状況などへの研究も不足である。

Ⅱ 無業者内部の多様性 類型化と各類型の基本属性 分析に際しては、 まず就業への積極性から独身無業者を3つの類型に分類した#65377; 第 1に、無業者の現状に関する質問に対して#65378;求職活動中#65379;もしくは#65378;独立や開業に向けて準備中#65379;と回答した者を、#65378;求職型#65379;とした#65377; 第2に、上記を除く無業者の中で#65378;就職についての考え#65379;を問う質問に対して、#65378;希望と違う仕事であっても働きたい#65379;もしくは#65378;希望の仕事があれば働きたい#65379;と回答した者を、 就業希望をもちながら求職活動は行っていない#65378;非求職型#65379;とした#65377; 第3に、上記以外の無業者を、就業希望を表明していない#65378;非希望型#65379;とした#65377;この類型は、内閣府#65378;青少年の就労に関する研究会#65379;における分類 (内閣府政策統括官 (共生社会政策担当) 2005b) を踏襲している#65377; Ⅲ 無業者の経歴上の特徴 過去の経歴は、①家庭に関する事柄②学校教育に関する事柄③仕事に関する事柄, ④ソーシャル#12539;ネットワークに関する事柄という4 つの側面に大別することができる。

#65378;非求職型#65379;と#65378;非希望型#65379;において、親との離死別経験を持つ人の比率が高いことがわかる。

最終学歴を見ると、高校卒業以下の学歴を持つ人は特に多い。