公益広告における中日対照研究―禁煙広告を中心に―(公益广告的中日对照研究―以禁烟广告为中心―)文献综述
2020-07-02 22:38:08
① 福田敏彦(2007)『日中の広告活動#12539;広告教育の比較』法政大学キャリアデザイン学部紀要4:69-90
福田(2007)は本論において、中日の広告の歴史を述べるし、中日の広告表現の違いを指摘した。福田によると、日本で「広告」という言葉が初めて登場したのは明治時代のはじめである。日本では近代広告が急速に発展したが、この「広告」という言葉が中国へも伝わって、中国でも同じ言葉が使われるようになった。今時、アジアにおいて近代広告の先鞭をつけた日本は広告の成熟期#12539;変革期に入っており、数千年の広告の歴史を持つ中国は今広告の高度成長の中にある。中日の広告表現の違いについて、福田は主に記号同士の関係、記号と商品の関係、記号と記号使用者との関係をめぐって述べた。
本研究において、中日の禁煙広告表現技法の比較を行う。福田の指摘したとおりに、日本の広告はアジアにおいて先鞭をつけたから、中国の広告は日本から何か学べるに違いない。公共広告もそうだと思われる。しかし、福田は中日の広告表現技法の比較について記号だけに絞った。実際に、中日の広告または公共広告は比較すべきところがたくさんあると考えられる。本研究において、中日の禁煙広告表現技法をめぐって多方面から比較する。
②李佩锜(2010)『中日公共広告の言葉遣いの特徴の分析』《浅析中日公益广告词的特征》 长春理工大学学报5(11):85-86
李佩锜(2010)は本論において、中国と日本の公共広告に使われる言葉に関して分析を行った。主に、品詞、記号、レトリックという三つ部分に分けて分析を行った。李佩锜は以下のように指摘した。中国の公共広告では、多く使われる品詞の1~3位は名詞、動詞、人称代名詞の順である。漢字と数字を使う場合がよく見える。対偶法も好まれている。それに対して、日本の公共広告では、多く使われる品詞の1~3位は名詞、動詞、副詞の順である。数字、ロマ字や漢字などを使う多様性が見える。倒置法も好まれている。
本研究において、主に、言葉から伝えるメッセージ、品詞、レトリック、視覚上の表現技法をめぐって、中日の禁煙広告の相違点を検討する。李佩锜の述べたように、中日の公共広告の言葉遣いの中で、いろいろな違いがある。一方、李佩锜は全部の公共広告を対象として比較した。実際に、公共広告の種類によって、表現技法も違う。したがって、本研究において、比較対象を禁煙広告に絞る。
③権梅林(2016)『公共広告からみる日中の公共性の違い』千葉大学院人文社会科学研究ポロジェクト報告書300:138-150
権梅林(2016)は本論において、中日の公共広告を抽出し、公共広告中の登場人物、台詞(言葉遣い)、演出時間、中心テーマを分析した上で、公共広告の中の公共性について比較した。権梅林によると、日本の公共広告では、「個」が「公」を代表し、「個」の勝利は「公」の勝利であると分析できる。一方、中国の公共広告では、「共同」の立場で物語を表現しているし、私たちといった言葉を使って「公」を中心に捉えていると分析できると指摘した。
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