「断り」言語行為の中日対照(拒绝言语行为的中日对比)文献综述
2020-03-18 16:51:09
文 献 综 述
1.小泉保(2001)『語用論研究』研究社 コミュニケーションの研究は言語行為の特性を考慮に入れなければならない。現代の言語行為の研究には「言うことは行うことである」という観点があるということである。本稿では、オースティンの言語行為論とその弟子であるサールの言語行為論を踏みながら言語行為論の主要な概念の変遷を概説してみる。 オースティンは発話を「叙述的発話」と「遂行的発話」に分けた。言語行為を遂行する際に「発話行為」「発話内行為」「発話媒介行為」の三種類の言語行為を同時に遂行していることを明らかにした。サールも発話行為と発話内行為の分類をめぐって、いくつかの見解を提出した。それに、いろいろな例を挙げて、間接的な言語行為を論述した。
2.姜望琪(2003)『当代语用学』北京大学出版社 「語用学」は言語学の各分野の中で、言語の意味を対象にして研究する新しい学科分野であり、言語の理解と使用をもっぱらに研究する学問でもある。特定のシーンに使用される特定の言語や文脈を通じて言語を理解する方法を研究するともいえる。「語用学」では文法の研究と違い、人間の言語の目的性や価値性に関する研究である。言語の使用中には、話し手はただ言語の成分や符号の単位の静態的な意義を表現しようとするだけでなく、聞き手は一連の心理上の推断を通して、話し手の意図をよりよく理解しなければならない。 この本は近代の語用学の研究に重要な役割をしているといえる。まず、語用学の基本的定義や語用学理論を簡単に紹介し、語用学と言語の研究の関係を説明した。それから、語用学に関するいろいろな理論を詳しく説明した。最後、語用学の成り行きを分析してみた。各方面に触れながら、語用学の研究に大切な資料なはずである。
3.蘇小明(2009)『日本語における断り表現』 遼寧大学出版社 本書はより自然な日本人の会話が反映できるテレビドラマの脚本を分析資料とし、日本人の場面や相手によって、「断り表現」を使用する傾向を見つけて分析した。そして、Beele(1990)の「直接的な断り表現」と「間接的な断り表現」の分類に基づき、「間接的な断り表現」をさらに「弁明」「回避」「責任転嫁」を再分類した。依頼、誘い、勧めという三つの異なる場面における「詫び」「理由説明」「断りの述部」の使用状況を調べた。「断り談話」においては日本人があいづちマーカーと疑問文を多用する、ということを検証した。あいづちマーカーと疑問文の役割を分析し、社会的距離の角度から各型の使用傾向を考察した。
4.楊久成(2007)「断り行為における否定的表現」『日本语言文化研究』pp248-261 本稿では、「断り行為」を「要請系言語行為」を拒否する言語行為に限定された。また、「否定的表現」は、「形式的な否定表現」だけでなく、内容面にも相手に反駁するような表現である。楊(2007)は「断り行為」における否定的表現について、以下のように、三つの角度から論じた。①「断り行為」における各否定的表現の働くメカニズム、②「断り行為」における各否定的表現の作用順序。③「断り行為」における各否定的表現の発話内効力と最適の「断り行為」。
5.謝方(2006)「断り表現の中日対照研究」 『剑南文学》pp142-148 本稿の研究調査は、ポライトネス理論を枠組みに、話し手と聞き手の社会距離つまり「親疎関係」、話し手と聞き手の「力関係」すなわち「地位」、日本語母語話者間、中国語母語話者間及び中国人の日本語学習者間における断り発話行為を比較し、中国人と日本人との依頼に対する「断り」発話行為には、共通点と相違点があるのを明らかにし、また、言語と社会文化の関係を掲示した。
参考文献:
1.小泉保(2001)『語用論研究』研究社
2. 姜望琪(2003)『当代语用学』北京大学出版社
3.彭艳(2012)日本人の集団意識と断り表現について《剑南文学》 P36-39
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