家紋から見られる日本人の性格/从家纹看日本人的性格文献综述
2020-04-13 17:13:46
文 献 综 述
南京工業大学での「芸術概論」という授業で先生が日本の大学の校章を紹介された時、「日本の校章は多少家紋の影響を受けるといわれます。」と述べられた。東京大学、大阪大学、東北大学など、いろいろな大学の校章を見ながら、確かに中国の大学の校章と雰囲気が全然違うと思っていた。そのため家紋は一体どんな物なのかと深く興味を持ってきた。そして、家紋から見られる日本人の性格を明らかにするように、多量な資料を捜し、関連文献を読んできた。以下は、代表的な文献のまとめである。
まず、鈴木亨によって著され、黄碧君によって翻訳された『日本家徽図典』では、二千九百個家紋の図案が紹介されている。この本は日本の十大家紋、植物紋、動物紋、自然現象紋、建築#12539;器物紋、図像紋、伝統的な諸紋、現代の紋章という八つの部分に分けられて系統立てて詳細に日本の特有の家紋を紹介している。この本の最大の特徴は文字と図案を混ぜて家紋を紹介し、具体的な家紋の図案に読者の目に映らせることである。家紋(かもん)とは、特に日本において古くより出自といった自らの家系、血統、家柄#12539;地位を表すために用いられてきた紋章である。単に紋所(もんどころ)や紋とも呼ばれる。日本だけで241種、5116紋以上の家紋がある。家紋は古く平安時代後期にまで遡り、千二百年以上の歴史を貫いてきた日本固有の文化である。私はこの本を踏み台として家紋の世界を触れてきた。
次に、『日本語知識』という刊行物で掲載された二篇の論文は私に巨大な啓発を与えた。一つは蘭立亮が書いた「家紋から見られる日本の文化」(2003)。この文章では、作者は練れている書きぶりで家紋の歴史や分類などを紹介した上で、日本人の文化心理と美意識を分析し、日本人の集団意識、信仰なども述べた。家紋は植物紋、動物紋、器物紋、建築紋、天象紋、幾何紋、文字紋などと分かれる。作者は、家紋とヨーロッパの紋章との比較に基づく、日本人は植物が好きだという論点を広げる。そして、作者は家紋の質素なデサインと温和な色合いにより、日本人が自然と共生しているうちに質素また繊細な性格を育ててきたと述べた。文章の末に、家紋から見られる日本人の集団意識および外来物事の受け入れも触れた。この論文のお陰で文化の面から私は家紋に対する理解が深くなってきた。
もう一つは丁瑞媛の「日本の家紋から見られる文化浸透と身分帰属」(2008)。この文章は家紋の起源と変遷、家紋の種類およびその基本特徴、家紋の特徴から見られる文化浸透と身分帰属という三つの部分に分けられている。日本人が外来文化と本土文化を融合するのに優れていることに着目して文化浸透の論点を広げている。稲作文化の特質と日本の家族および社会構造の特徴から身分帰属の分析を行っている。この論文の内容は非常に斬新だと思う。
また、石徳栄は家紋と日本人の集団意識について論じている。「家紋と日本人の集団意識について」(2012)では、作者は家紋の歴史と集団意識の発展を平行させて文章を展開した。家紋の起源と日本人の集団意識の萌芽を結びつけて述べた。そして、家紋の発展と集団意識の最大化を対照して分析した。日本の最初の集団意識は家紋の出現を通じて現れた。次に、武士時代に入り、家紋は広く用いられた。これと同時に、集団意識も武士道精神を通じて最大の表現を得た。武士時代には、家紋と集団意識はともに最も繁栄の時期を迎えたといえよう。この文章の内容だけでなく、文章の組立ても私にとって非常に見習う価値があると思う。
さらに、家紋に触れているのは于素秋が挙げられる。于素秋は著した『家紋―日本民族文化の傑作』(2009)では、先にロゴタイプを述べて家紋の内容を引き出した。その後、家紋の数量と種類を紹介した。そして、家紋の中の美学と家紋の用途を述べた。今の会社や機関#12539;団体など皆自分のロゴタイプを持っている。これロゴの起源は日本の「家紋」である。家紋は図案デザインの精華であり、日本の民族文化の傑出した作品である。この文章を読むと、日本人と家紋の間に強い繋がりがあることを感得できる。
以上は読んできた代表的な文献であり、ほかには一々詳しく述べない。家紋は今日まで息づいている日本固有の文化であると言っていい。日本の浮世絵や歌舞伎などのように、日本の文化の遺産である。深く研究する価値があると思う。既往の研究では、家紋について文化の面から述べたのが一般的である。日本人の性格も現れたが、具体的な言及がない。先行研究から力を借りて家紋から見られる日本人性格を明らかにしようと思う。
参考文献:
1.铃木亨#183;丹羽基二(2008) 『日本家徽图典』 商周出版
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