エネルギーは重要な戦略資源であり、国家の経済、国防建設など、多方面にわたって、国家の持続可能な発展に関わっている。エネルギー消費大国として、中国の資源の埋蔵量は大きく、一部の鉱物資源は比較的豊かであっても、一人当たりの占有率は低く、そして、エネルギーの需要量は伸びすぎ、需給バランスがとれていない。一方、日本の資源埋蔵量は中国に劣るが、日本は一連の政策を打ち出し、国内の巨大なエネルギー需要をしっかり保障した。一連の政策の中で、海外エネルギー開発は特に注目されている。本文は日本の海外エネルギー開発戦略を整理し、その成功経験を分析しながら、現在中国が直面しているエネルギー不足の問題を解決するための提案を行うことを目指している。

日本のエネルギー安全戦略については、多くの日中学者が注目し、さまざまな角度から分析した。　中国での研究は、主に省エネルギー社会の実現、再生可能エネルギーの開発、および日本政府の「能源外交」に焦点を当てた。なかでは、尹小平(2018)は20世紀70年代以来、エネルギー開発と環境制約の矛盾が激しくなってきて、日本はエネルギー戦略を調整し、新型のクリーンエネルギーを発展し、徐々に「新エネルギー大国」になっている。このような取り組みは経済の持続可能な発展のために基礎を築いたと指摘した。王福全、龐昌偉(2017)は日本が長年、省エネと低炭素循環経済を中心とした生態発展モデルを実施し、資源総合利用優先戦略を堅持し、生態環境に関する科学技術産業を重点として発展させ、経済強国から生態科学技術の強国への移行を実現したと論述した。能源外交については、顧城天(2017）の論文では日本が能源貧乏の島国として、福島の核事件が発生した後、エネルギー危機を短期間で脱し、積極的なエネルギー外交が非常に重要な役割を演じたと指摘した。尹曉亮(2012)は日本能源外交政策の決定システム、政策の実施また能源外交の成果についての分析を通じて、日本がエネルギー危機を前にして強い適応性と免疫力を表現していると指摘した。

日本における先行研究は、ほとんど国際情勢の変化によるエネルギー供給の変動に対する必要対策を検討するものである。荒谷勝喜(2007)の「石油危機後の日本のエネルギー資源問題」では石油危機発生後の海外炭導入の経緯に基づいて、石炭が日本のエネルギーとして果たしている役割とその重要性について述べてきた。横塚仁士など(2011)は東日本大震災からの復興に向けて、中国#12539;韓国#12539;インドネシアを中心にアジア諸国の施策を検証した上で、日本のエネルギー政策への示唆として、エネルギー需要逼迫を視野にエネルギー安全保障の重要性を再認識する必要性、エネルギー需要逼迫に伴う関連市場拡大に対して産業政策を展開する必要性を指摘した。

上述のように、日本エネルギー安全戦略に関する先行研究はほとんどは特定の時期の戦略を分析したもので、海外エネルギー開発を詳しく研究するものが少ない。本論文は海外エネルギー開発の視角から、いくつのエネルギー危機をきっかけとする日本のエネルギー安全政策の変化を分析し、その特徴を明らかにしたうえで、中国将来の海外エネルギー開発について提言したいと考えている。

2. 研究的基本内容与方案

本論文は海外エネルギー開発の視角から、いくつのエネルギー危機をきっかけとする日本のエネルギー安全政策の変化を分析し、その特徴を明らかにしたうえで、中国将来の海外エネルギー開発について提言したいと考えている。

以上を踏まえ、次のことを明らかにすることは目的である。

①中国海外エネルギー開発の現状；

②日本海外エネルギー開発のプロセスと政策の変化；

③日本海外エネルギー開発の経験と啓示。